介護職に求められる接遇マナー
質の高い介護を提供するために
介護の現場は各セクションの専門家が情報共有をしながらチームで動いています。利用者やご家族が「自分たちは大切にされている」と感じてもらえるような介護を提供するためにホスピタリティを持って接していかなければなりません。また、そういった気遣いがあるかどうかは利用者が施設を選ぶ際の指標となります。接遇マナーを身に付けて、質の高い介護を提供していきましょう。
基本の接遇マナー
まずは「あいさつ」です。あいさつは漢字にすると「挨」と「拶」に分けられますが、挨は「ひらく」、拶は「せまる」という意味を持ちます。利用者やご家族に対してこちらから心を開き、歩み寄る気持ちを込めてあいさつをしましょう。
また、「身だしなみ」も重要です。身だしなみは決してオシャレな格好という意味ではありません。オシャレはあくまで自分のためにするもので、身だしなみは相手のためのものです。社会人のマナーとしても当然ですが、特に介護の現場では相手の気持ちに寄り添った身だしなみでなければなりません。清潔感を意識して、シミやしわがないかを逐一確認してください。身体介助は体力的な消耗が大きく汗をかきますが、だからといって放置するのではなく必要に応じて着替えるようにしてください。これは、利用者の安全を確保するという意味でも必要です。
表情、特に「笑顔」を意識することも大切です。やさしい表情と柔らかい態度で接することで利用者は心を開いてくれます。どんな時も笑顔を絶やすことのないようにしましょう。ユニフォームに着替えたら一旦鏡で自分の顔を見て、笑顔になっているかどうかを確認してください。
「態度」にも注意が必要です。態度には外面的・内面的の2つの要素が存在します。外面的態度は立ち振る舞いや姿勢など目に見える部分です。これは、「他者から見られている」という意識を持つことで磨かれます。介護の現場においてはアイコンタクトも重要な要素のひとつです。内面的態度は心に向けられた意識から生まれるものであり、相手の立場に立って接する姿勢が求められます。決して私情を持ち込んではいけません。
最後に、「言葉遣い」です。はきはきと滑舌よく話すことを心がけてください。声のトーンや話すスピードも重要です。高すぎず低すぎず、相手が聞き取りやすい声を意識して、早口になりすぎないようにしましょう。利用者はそれぞれ聞き取り能力が異なるので、相手の状態に応じて調整する必要があります。加えて、分かりやすい言葉を使って会話をしてください。専門用語ばかり使うと、利用者やご家族は内容が分からずストレスを抱えてしまいます。また、相手を否定するような言葉遣いは絶対に避けてください。以下に接遇マナーを学べる書籍を紹介しますので、こちらも参考にしてください。
介護現場でよくある場面を想定しながら、適切な対応方法を分かりやすく解説しています。 |
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